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研究を臨床へ(免疫細胞研究)

 樹状細胞とT細胞の研究

 小生には一貫して「癌の新しい治療を開発したい」という夢があり、東京大学薬学部在籍時は、糖鎖生物学の権威である東京大学医科学研究所の木幡陽教授(現東京大学名誉教授)の細胞生物化学研究室に配属し、遠藤玉夫博士(現東京都健康長寿医療センター研究所副所長)の下で、免疫学と関連が深い細胞表面の糖鎖の研究を行いました。癌細胞は表面の糖鎖を複雑な構造に変化させこれが転移にも関わっているのではないかと考えられ「Warren-Glick現象」と呼ばれる事実が当時トピックになっていました。しかしながら実際の研究は臨床まではかなり遠く感じられ、医学部を再受験する決意をして慶應義塾大学医学部に入学しました。慶應義塾大学では皆よりも7歳も年上になりましたが、気さくな仲間が同級生として温かく迎え入れてくれ、また学業成績による無返済型の奨学金や福澤諭吉先生の「独立自尊」の精神に基づく自己返済型の奨学ローンに助けて頂き、充実した学生生活を送れたことを有難く感謝しております。

小生は慶應義塾大学医学部卒業後、東京大学医科学研究所附属病院の山下直秀教授(現東京大学名誉教授)の先端診療部に配属しました。その後医学博士課程で理研横浜研究所免疫・アレルギー科学総合研究所(RCAI)の樹状細胞機能研究チームの佐藤克明博士(現宮崎大学医学部教授)の下で、樹状細胞T細胞活性化の機能に関する研究を行いました。

東京大学医科学研究所

東京大学医科学研究所

理研横浜研究所

理研横浜研究所

 

この写真は、東京大学医科学研究所附属病院で、テラ社のご協力のもと、健常人ボランティアの血液からアフェレーシスによって得られた単球高濃度分画を培養して樹状細胞を得た時の小生が撮影した光学顕微鏡写真です。樹状細胞は白血球の一種で免疫の司令塔と呼ばれる最も重要な細胞です。ご覧のように、白血球といっても木の枝のような突起がたくさん生えている不思議な形をしています。光学顕微鏡で見ると、樹状細胞はキラキラときれいに輝いて見えます。小生は日々この樹状細胞を光学顕微鏡で見ながらその機能の研究を行っていました。

樹状細胞

樹状細胞

これは、樹状細胞Tリンパ球をふりかけた時の小生が撮影した光学顕微鏡写真です。免疫の司令塔である樹状細胞は、兵士の役割を果たしているTリンパ球に癌などの目印である「抗原」を教育し、Tリンパ球を活性化します。このように樹状細胞の周りにTリンパ球がどんどん集まってきて「クラスター」と呼ばれる塊を作っていきます。

樹状細胞とTリンパ球のクラスター

樹状細胞とTリンパ球のクラスター

これは樹状細胞にTリンパ球をふりかけて数日たった後に小生が撮影した光学顕微鏡写真です。樹状細胞によって癌の目印などの「抗原」を教育されて活性化されたTリンパ球はその後猛烈な勢いで分裂を始めます。自身と同じ「クローン」を分裂によって何千倍と増殖させていき、癌を一気に攻撃していくのです。小生は日々、この樹状細胞の強烈なTリンパ球活性化能をこの目で実際に見ながら研究生活を送って参りました。

増殖する活性化Tリンパ球

増殖する活性化Tリンパ球

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