銘煌CITクリニック|がん検査・予防・治療・アンチエイジング

STAFF

スタッフ紹介

銘煌CITクリニック院長 藤田

皆様こんにちは、銘煌CITクリニック院長の藤田と申します。
当クリニックは、先進的ながん検査・がん予防治療・再発防止治療・がん治療がワンストップで行えます。Quality of Life(生活の質)を落とすことなく、安心して治療を受けていただけるように、患者さまに寄り添いながら、新たながん治療の可能性を広げることに努めてまいります。

小生は東京大学医科学研究所附属病院に研修医として配属して以来、内科臨床に携わりながら、長らく樹状細胞とTリンパ球の研究を行って参りました。東京大学医科学研究所発ベンチャー企業のテラ社の樹状細胞ワクチン療法を自由診療でご提供するセレンクリニック東京で、副院長として臨床経験を積み、この度独立致しました。
これまで日の目を見てこなかった癌の免疫療法ですが、本庶佑先生が開発に携わられた抗PD-1抗体医薬(オプジーボ®)、James P. Allison先生が開発に携わられた抗CTLA-4抗体医薬(ヤーボイ®)の臨床効果が明らかとなり、免疫療法が癌治療のブレイクスルーとなったことが大きな衝撃をもって世界中で注目されるに至りました。
細胞を使った免疫療法はまだエビデンスが足りないと指摘をされていますが、既に米国では樹状細胞を含む細胞製剤(プロベンジ®)がFDA(米国食品医薬品局)に認可されて前立腺癌の治療に使用されており、本邦でもテラ社が本邦初の細胞製剤の保険承認を目指して和歌山県立医大で進行膵臓癌に対する樹状細胞ワクチン療法のランダム化比較試験による臨床治験を行っており、安全性確認の第一段階を突破し、有効性を実証する多施設共同試験の第二段階へと進んでおります。

本庶佑先生はノーベル賞受賞講演で、「これからの免疫療法の発展により、2030年頃には免疫療法が癌の治療のほとんどを占めるようになり、癌はコントロール可能な慢性疾患となるだろう」と予測されておられました。
「地球の周りを太陽が回っているのではなく、太陽の周りを地球が回っているのだ」…16世紀にNicolaus Copernicusは天動説を覆し、地動説を唱えました。先進的な学問は時にないがしろにされたりいわれのない非難を受けたりします。しかし、もうすぐ癌の治療の世界においてもコペルニクス的転回が起こるのではないでしょうか。
日本は免疫学において特に優れた業績を収め、北里柴三郎をはじめとして複数のノーベル賞受賞者も含む著名な研究者を多数輩出してきており、免疫学は日本の“お家芸”であるとまで言われています。日本の免疫学の発展に誇りを持ち、今後も不断の努力によってより効果の高い複合免疫療法の発展を目指して参りたいと思っております。
免疫反応は個体差が大きいことが特徴であり、実際に反応が良い方(レスポンダー)と反応が悪い方(ノン・レスポンダー)に分かれてしまうのが問題ですが、セレンクリニック東京副院長在任時、実際に長期生存を成し遂げ癌を克服した方(ロングサバイバー)も数々目の当たりにしてきました。大量のランダム化比較データは出せなくとも、自分がこの目で実際に見てカルテに残っている臨床記録はエビデンスではないのでしょうか。科学者は自分自身の目で観察した現象を最も重視して真理を実証してゆきます。また一方で、免疫療法が効きやすいのか効きにくいのかをあらかじめ予測できる指標(バイオマーカー)の開発も急がれています。本庶佑先生もお話しされていましたが、免疫細胞が多数存在している腸内の細菌叢の状態がバイオマーカーとして重要なのではないかということが最近注目されてきています。

テラ社の樹状細胞ワクチン療法は、東京大学医科学研究所の培養技術をもとに、本邦で12,000症例を超える患者様に安全に投与されてきた実績があります。当クリニックではテラ社の樹状細胞ワクチン療法を主軸に、様々な免疫療法を複合的に用いて癌の患者様を全力でお支えして参ります。また、免疫療法の実施に際しては、手術・抗癌剤治療・放射線治療の標準療法を行って下さる主治医の先生のご理解とご許可の下で緊密な連携を取りながら進めて参ります。さらに、抗老化(アンチエイジング)医療も導入し、癌の超早期での発見のためのスクリーニング検査(唾液サリバチェッカー検査、アミノインデックス検査、マイクロRNAミアテスト検査)なども行い、癌の罹患自体を予防的に減らしていくことに少しでも貢献したいと考えております。

色々と辛いお悩みが多いと存じますが、スタッフ一同で全力でお支えする所存ですので、是非一度我々にご納得いくまでじっくりとご相談下さい。

経歴

昭和63年3月 東京都立戸山高等学校卒業
昭和63年4月 東京大学理科Ⅱ類入学
平成 4年3月 東京大学薬学部卒業
平成 4年4月 東京大学大学院薬学系研究科修士課程進学
平成 6年3月 東京大学大学院薬学系研究科修士課程修了
平成 7年4月 慶應義塾大学医学部入学
平成13年3月 慶應義塾大学医学部卒業
平成17年4月 東京大学大学院医学系研究科博士課程進学
平成21年3月 東京大学大学院医学系研究科博士課程修了

学位・資格

平成 6年3月 薬学修士取得
指導教官:東京大学医科学研究所 細胞生物化学研究部 木幡陽教授(現 東京大学名誉教授)
研究題目:「ヒト・ロドプシンのアスパラギン結合型糖鎖の構造解析」

平成13年5月 医師免許取得
医籍登録:第418486号

平成21年3月 医学博士取得
指導教官:東京大学医科学研究所 附属病院先端診療部 山下直秀教授(現 東京大学名誉教授)
研究題目:「制御性樹状細胞によるCD4+CD25+Foxp3+制御性T細胞の誘導を介した皮膚慢性移植片対宿主病に対する防御効果」

職歴

平成13年6月~平成15年5月 東京大学医科学研究所 附属病院 内科
勤務実績:感染症・免疫内科,血液内科研修医

平成15年6月~平成17年3月/平成18年4月~平成22年9月 労働者健康福祉機構 関東労災病院 内科
勤務実績:神経内科,消化器内科,腎臓内科,糖尿病・内分泌内科研修医/糖尿病・内分泌内科外来保険診療

平成17年4月~平成18年3月/平成21年4月~  法務省矯正局東京矯正管区 内科矯正医官
勤務実績:未決拘禁者・死刑確定者の一般内科診療

平成23年10月~平成26年12月 武蔵野大学薬学部 薬物療法学教室 非常勤講師
勤務実績:病態・薬物治療学の講義・考査

平成27年10月~平成29年3月 医療法人社団医創会 セレンクリニック東京 副院長 
勤務実績:テラ株式会社樹状細胞ワクチン療法外来自由診療

平成29年4月~平成30年3月 医療法人社団医創会 南郷えーる内科クリニック 院長 
勤務実績:札幌の提携クリニックにて一般内科外来保険診療

平成30年8月~ 銘煌CITクリニック 院長
勤務実績:テラ株式会社樹状細胞ワクチン療法等の複合免疫療法外来自由診療

研究歴

平成4年4月~平成6年3月 東京大学医科学研究所 細胞生物化学研究室
指導教官:遠藤玉夫博士(現 東京都健康長寿医療センター研究所副所長)
研究内容:ヒト細胞表面糖鎖の化学構造解析

平成17年4月~平成21年3月 理化学研究所横浜研究所 免疫・アレルギー科学総合研究センター 樹状細胞機能研究チーム ジュニアリサーチアソシエイト
指導教官:佐藤克明博士(現 宮崎大学教授)
研究内容:マウス及びヒト制御性樹状細胞による疾患制御

平成21年4月~平成29年3月 東京大学医科学研究所 附属病院先端診療部 客員研究員
指導教官:長山人三博士(現 帝京大学教授)
研究内容:ヒトWT1特異的細胞傷害性T細胞の誘導

所属学会

日本内科学会
日本免疫学会
日本血液学会
日本矯正医学会
国際水素医科学研究会

受賞

平成19年5月 第18回日本樹状細胞研究会 「学術奨励賞」
平成19年11月 第4回東京呼吸器リサーチフォーラム 「審査員特別賞」

出願特許

平成24年2月 「細胞傷害性T細胞誘導用組成物」
出願番号:PCT/JP2012/053396
発明者:山下直秀,長山人三,藤田成晴,木村幸乃

発表論文

  • Fujita S, Endo T, Ju J, Kean EL, Kobata A. Structural studies of the N-linked sugar chains of human rhodopsin. Glycobiology. 1994; 4: 633-640.

 

  • Fujita S, Seino K, Sato K, Sato Y, Eizumi K, Yamashita N, Taniguchi M, Sato K. Regulatory dendritic cells act as regulators of acute lethal systemic inflammatory response. Blood. 2006; 107: 3656-3664.

 

  • Sato K, Fujita S. Dendritic cells-nature and classification. Allergol Int. 2007; 56: 183-191.

 

  • Hijikata A, Kitamura H, Kimura Y, Yokoyama R, Aiba Y, Bao Y, Fujita S, Hase K, Hori S, Ishii Y, Kanagawa O, Kawamoto H, Kawano K, Koseki H, Kubo M, Kurita-Miki A, Kurosaki T, Masuda K, Nakata M, Oboki K, Ohno H, Okamoto M, Okayama Y, O-Wang J, Saito H, Saito T, Sakuma M, Sato K, Sato K, Seino K, Setoguchi R, Tamura Y, Tanaka M, Taniguchi M, Taniuchi I, Teng A, Watanabe T, Watarai H, Yamasaki S, Ohara O. Construction of an open-access database that integrates cross-reference information from the transcriptome and proteome of immune cells. Bioinformatics. 2007; 23: 2934-2941.

 

  • Fujita S, Sato Y, Sato K, Eizumi K, Fukaya T, Kubo M, Yamashita N, Sato K. Regulatory dendritic cells protect against cutaneous chronic graft-versus-host disease mediated through CD4+CD25+Foxp3+ regulatory T cells. Blood. 2007; 110: 3793-3803.

 

  • Fujita S, Yamashita N, Ishii Y, Sato Y, Sato K, Eizumi K, Fukaya T, Nozawa R, Takamoto Y, Yamashita N, Taniguchi M, Sato K. Regulatory dendritic cells protect against allergic airway inflammation in a murine asthmatic model. J Allergy Clin Immunol. 2008; 121: 95-104.

 

  • Sato K, Eizumi K, Fukaya T, Fujita S, Sato Y, Takagi H, Yamamoto M, Yamashita N, Hijikata A, Kitamura H, Ohara O, Yamasaki S, Saito T, Sato K. Naturally occurring regulatory dendritic cells regulate murine cutaneous chronic graft-versus-host disease. Blood. 2009; 113: 4780-4789.

 

  • 佐藤克明, 藤田成晴. 誘導される免疫応答の種類と樹状細胞 樹状細胞によるIgE産生調節. 月刊臨床免疫・アレルギー科. 2007; 48: 223-229.

研究を臨床へ(免疫細胞研究)

私たちは先端の医療で がん治療を行うクリニックです。

樹状細胞とT細胞の研究

小生には一貫して「癌の新しい治療を開発したい」という夢があり、東京大学薬学部在籍時は、糖鎖生物学の権威である東京大学医科学研究所の木幡陽教授(現東京大学名誉教授)の細胞生物化学研究室に配属し、遠藤玉夫博士(現東京都健康長寿医療センター研究所副所長)の下で、免疫学と関連が深い細胞表面の糖鎖の研究を行いました。癌細胞は表面の糖鎖を複雑な構造に変化させこれが転移にも関わっているのではないかと考えられ「Warren-Glick現象」と呼ばれる事実が当時トピックになっていました。しかしながら実際の研究は臨床まではかなり遠く感じられ、医学部を再受験する決意をして慶應義塾大学医学部に入学しました。慶應義塾大学では皆よりも7歳も年上になりましたが、気さくな仲間が同級生として温かく迎え入れてくれ、また学業成績による無返済型の奨学金や福澤諭吉先生の「独立自尊」の精神に基づく自己返済型の奨学ローンに助けて頂き、充実した学生生活を送れたことを有難く感謝しております。

小生は慶應義塾大学医学部卒業後、東京大学医科学研究所附属病院の山下直秀教授(現東京大学名誉教授)の先端診療部に配属しました。その後医学博士課程で理研横浜研究所免疫・アレルギー科学総合研究所(RCAI)の樹状細胞機能研究チームの佐藤克明博士(現宮崎大学医学部教授)の下で、樹状細胞のT細胞活性化の機能に関する研究を行いました。その後も内科診療に携わりながら、東京大学医科学研究所附属病院で長山人三博士(現帝京大学医学研究科病院教授)のご指導の下で、臍帯血を用いてWT1特異的キラーT細胞の誘導に関する研究を続けました。

東京大学医科学研究所

理研横浜研究所

この写真は、東京大学医科学研究所附属病院で健常人ボランティアの血液からアフェレーシスによって採取した単球高濃度分画を、理研横浜研究所で培養して得た樹状細胞を小生が撮影した光学顕微鏡写真です。樹状細胞は白血球の一種で免疫の司令塔と呼ばれる最も重要な細胞です。ご覧のように、白血球といっても木の枝のような突起がたくさん生えている不思議な形をしています。光学顕微鏡で見ると、樹状細胞はキラキラときれいに輝いて見えます。小生は日々この樹状細胞を光学顕微鏡で見ながらその機能の研究を行っていました。

これは、樹状細胞にTリンパ球をふりかけた時の小生が撮影した光学顕微鏡写真です。免疫の司令塔である樹状細胞は、兵士の役割を果たしているTリンパ球に癌などの目印である「抗原」を教育し、Tリンパ球を活性化します。このように樹状細胞の周りにTリンパ球がどんどん集まってきて「クラスター」と呼ばれる塊を作っていきます。

これは樹状細胞にTリンパ球をふりかけて数日たった後に小生が撮影した光学顕微鏡写真です。樹状細胞によって癌の目印などの「抗原」を教育されて活性化されたTリンパ球はその後猛烈な勢いで分裂を始めます。自身と同じ「クローン」を分裂によって何千倍と増殖させていき、癌を一気に攻撃していくのです。小生は日々、この樹状細胞の強烈なTリンパ球活性化能をこの目で実際に見ながら研究生活を送って参りました。

樹状細胞とT細胞の臨床

小生は東京大学医科学研究所附属病院で内科研修医として研鑽しましたが、二十代で亡くなる白血病の方をみとったりと大変に悔しい思いをし、癌治療への思いはますます強くなっていきました。ちょうどこの頃、外科医出身の矢﨑雄一郎先生の旗揚げのもと、東京大学医科学研究所の樹状細胞ワクチンの培養技術を引き継いだベンチャー企業のテラ社が産声をあげました。その後テラ社は、大阪大学大学院医学系研究科の杉山治夫教授が開発されたWT1ペプチドの人工癌抗原の技術を取り入れて、樹状細胞ワクチンの効果をより高め、またこれまで必要とされていた手術検体がなくても患者様が樹状細胞ワクチン療法を受けられるように適用の拡大を実現していきました。

小生は2015年にテラ社が技術提供する樹状細胞ワクチン療法を自由診療でご提供するセレンクリニック東京に就任しました。理研横浜研究所ではマウスを用いた実験で樹状細胞の臨床効果を検証していましたが、今度は癌の治療のために実際に患者様に樹状細胞を投与することとなり、これこそが正に小生の長年夢見てきた「癌の新しい治療を開発する」というライフワークであると直感し、初めて患者様に樹状細胞ワクチンの注射をさせて頂いた日は思いがこみ上げて後で涙が抑えられなくなったことをよく覚えています。

テラ社の樹状細胞ワクチン療法の提供患者数は当時本邦で10,000症例を突破し、セレンクリニック東京でも主治医の先生との連携の下で、手術や抗癌剤と併用する形で樹状細胞ワクチン療法が行われ、通常ならあり得ないような余命の延長や長期生存者となられた患者様を何例も目の当たりにしました。私共の臨床データを何もご存じない権威者から「私の治療が王道だ」と言われて一辺倒に根拠のない批判を浴びせられることも数多く経験して参りましたが、お示しできる症例のカルテも存在しており、セレンクリニックグループではセレンクリニック名古屋 小林正学院長を筆頭として既に論文も多数発表されておりますので、「百聞は一見に如かず」なのではないでしょうか。

標準治療に樹状細胞ワクチン療法を併用する形で多数の長期生存者を出し、セレンクリニック東京と緊密に連携をとって患者様を紹介して下さっていたある総合病院の外科の先生から、2016年に「樹状細胞ワクチン療法を併用した3名の消化器癌の患者様が予想外に経過が良好で長期生存者となっていて、学会で発表したいので免疫学的なデータをまとめてくれないか」と依頼を受け、小生がそれらの患者様のデータの調査を担当しました。このうち1名の方は白血球型(HLA)が異なるため検査が受けられなかったのですが、残る2名の方はHLAがA*24:02という型だったので検査結果が残されていました。小生は非常に驚いたのですが、このお二人とも「テトラマー染色」という検査でWT1に特異的なキラーTリンパ球が体の中で大量に増殖していたことが判明したのです。

テラ社創業者 矢﨑雄一郎先生 (企業家倶楽部 2015年6月号表紙より)

末梢血キラーTリンパ球の
WT1テトラマー染色_対照群

末梢血キラーTリンパ球の
WT1テトラマー染色_長期生存者群

この図は、上段が比較するための通常の方(対照といいます)のデータで、下段が消化器癌で標準療法に樹状細胞ワクチン療法を併用して長期生存者となられた患者様2名のデータです。これはフローサイトメトリーと呼ばれる検査で、キラーTリンパ球を「CD8」というものを目印にして蛍光色素で染色しています。一つ一つの点はキラーTリンパ球を示しています。実はこのキラーTリンパ球に「テトラマー」と呼ばれる試薬を反応させて、WT1という癌の抗原を覚えたものを区別することができるのです。上の方にくっきり出てきている細胞の集団(ポピュレーション)は、WT1に強く反応するキラーTリンパ球を示しているのです。対照のデータと比較すれば差が歴然としていますが、この長期生存者となられた患者様2名は、体内にWT1を標的として攻撃できるキラーTリンパ球が大量に誘導されたということが検査で証明されたのです。実は小生は長期生存者の方でこのような現象を他にも何例も認めてきました。

この結果は、免疫学者が見れば一目瞭然なのですが、「in vivo(生体内)」で樹状細胞ワクチンによってWT1特異的なキラーTリンパ球が誘導されたということを意味しています。すなわち、樹状細胞ワクチンによってWT1の抗原を持つ癌細胞への免疫が確実に体内に誘導されたことを示しているのです。

樹状細胞ワクチンによって体内に確実に癌に特異的なキラーTリンパ球を誘導できたことが証明され、しかもその方々が長期生存者となられているという事実。ここまで科学的に確固としたエビデンスが得られていて、それでもまだ“民間療法”などとの誹りを受けなければならないいわれはありません。我々は東京大学医科学研究所で臨床試験が行われた樹状細胞ワクチン療法の技術を受け継ぎ、更に発展すべく絶え間ない努力を続けております。米国をはじめ世界でも樹状細胞ワクチン療法を用いた複合免疫療法の臨床試験が盛んにおこなわれています。テラ社は本邦初の樹状細胞ワクチンの保険承認を目指して和歌山県立医科大学でランダム化比較臨床試験を行っています。

癌の抗原に関しては「オンコアンチゲン」「ネオアンチゲン」などの新技術が導入され、今後さらに樹状細胞ワクチンの効力が高められていくこととなると思われます。また免疫療法は効きやすい方と効きにくい方とがはっきり分かれてしまうという大きな問題がありますが、これについては「バイオマーカー」の開発であらかじめ免疫力の個体差を区別する方法が開発されることと思われます。

日本の免疫学の発展に誇りを持ち、標準療法のみで諦めない患者様とご一緒に歩み、ご理解頂ける標準療法の主治医の先生のご協力の下で、ご納得頂ける臨床成果を出し、更に効果のある複合免疫療法の開発とエビデンスの構築に弊院も少しでも寄与していきたいと強く願っております。

セレンクリニック東京で積んだ免疫療法の臨床経験を最大限に活かし、誠意と仁心をもってご対応し、アットホームで居心地のよい新しいクリニックで、スタッフ一同全力でお支えする所存です。是非一度ご相談下さい。